超耐震性能+制振工法 

 構造計算とは、建物に対して固定荷重(建物自身の重量)、
積載荷重(人や家具、物品等の重量)など常時かかっている
「力」と、
積雪荷重(雪が積もったときの重量)、
風圧力
(台風等強風時にかかる加重)、
地震力(想定する地震にかかる荷重)などの
自然界から生じる「外力」を受けた際の安全性を確認する
計算のことです。
そして、建物がどのぐらいの力に耐えられるのかを検討した
結果、基礎の寸法や配筋・耐力壁(筋違い等)の数や配置、
柱及び梁などの断面寸法等を算出し、建物の安全性を確認します

ただ一般的な木造二階建てや平屋建ての建物等は、
確認申請への構造計算の添付義務が無いため、
ほとんどの場合、壁量計算、4分割法や接合部のN値計算
などの簡易計算で済まされてしまうことが多いのです。

また最近、「耐震等級3クリア」など、
耐震住宅であることをPRする言葉を耳にします。
耐震等級3をクリアさせることは大切で、
建築基準法水準の等級1と比較して、等級2は1.25倍、
等級3は1.5倍と説明しますが、
実際には下の表の様に係数の違いから、
倍率以上に強度があることがわかります。
従って、「等級3相当」と、”相当”と言う言葉がつくと、
  等級3≠基準法×1.5倍 なので、
本当に同等の耐力があるのか疑問を感じます。

また自然災害に規模の上限はなく、
耐震等級3をクリアしていれば充分とは言えません。
耐震等級3ギリギリと余裕があるのとでは、
同じ等級3でも全く違いますから、
是非、自分の住まいがどの位の強度があるのかを確認
することをお勧めします。

   

 幸に静岡県の場合は、来たる東海大地震に備え、
建築基準法を 1 とした場合に対し、
地域係数1.2×ばらつき係数1.1=1.32倍
の安全を確保することが義務づけられているため、
他地域に較べて耐震への意識が高いと言えます。

しかし、より安心を確保するためにも、
是非、許容応力度計算による構造計算をお薦めします。

 また、地震力に立ち向かう
耐震性能を確保するだけではなく、
基礎と建物を切り離し地震力を減少させる
免震工法や、
地震の力をダンパーなどで減少させる
制震工法など
を採用することにより、より安心を確保する事ができます。
建物の規模によっても違いますが、
免震工法は3〜500万円、
制震工法は3〜50万円程度の費用が必要になります。
せいふうあんの家でも、「
制震工法の採用」を推薦しています。

   
  ビルシュタイン製制震ダンパー

浜松市に本社を置く千博産業が
開発した制震ダンパーです。

製造は自動車のショックアブソーバー
では世界的に超有名な、ドイツの
ビルシュタイン社が製造しています。
他の制震ダンパーに較べ、
初期から働く優秀な製品です。

東海地震が来ると騒がれ30年以上になりますが、
いつ来てもおかしくない時期になっていると思いますし、
その規模も、かなりの規模が予想されています。
阪神淡路の時の揺れが15秒だったのに対し、
東海地震は60秒とも言われ、
我々が未だ経験をしたことがない地震規模になると考えられています。
まずはみんなが命を落とさず、怪我もしない事が一番ですが、
住まいが"
使える状態"で残ってくれたら尚良いことです。

現在の建物強度は、建築基準法に基づいていますが、
"阪神淡路"規模で、既に基準法を上回っています。

東海地震ではどんな地震(震源地、地震の種類)にもよりますが、
おそらく被害は甚大です。
その大地震から、身を守り、財産を守るためには、
より安全性の高い住まいにする必要があります。
そのために誠風庵では、木造住宅でも
構造計算を行い、
建物の強度を十分に確保し、
柱、梁の断面、基礎の断面、配筋を計算によって確認し、
より安心して暮らせる住まいを提供したいと思います。

構造計算書の中身を簡単に紹介